ヨーロッパ!教育の歴史「義務教育」その3
イギリスでの事情はずいぶんと異なります。
さる下院議員が「教育は貧民をして農業とかその他の職業に忠実に働かせるに役立つよりか、自分たちの境遇を憎むように教えこむ」と述べていることからもうかがえるように、地主や資本家の問では労働者への教育は不要であるばかりか危険であるとする見方が圧倒的だったのだが、選挙権の拡大にともない彼らも現状に沿った改革に同意せざるをえなくなっていく。
1867年の選挙法改正によって都市の上層労働者に選挙権が付与されるが、ここまでくると中下層労働者にまで選挙権が拡大するのはもはや時間の問題でした。
とすれば、労働者にそれにふさわしい教育を施すのは火急のつとめとなる。
こうして成立したのが1870年の初等教育法でした。
80年には5歳から10歳までの全児童の就学が義務づけられ、義務教育の法制化は完成されました。