士族の生活変化 2
工業労働者の部門別増加率をみると、繊維工業への集中が著しいのです(『日本労働者階級状態史』)。
森氏が示されたこうした時期における工業労働者部門別構成比の表があります。
これを見ると、明治19年の繊維工業労働者が25年には21%強も増大していることがわかります。
中でも織物と紡績労働者が伸びています。
金属工業はこの時期にはまだ3.9%にすぎません。
労働力の性別構成をみると、明治15(1882)年の民間工場職工(15歳以下除く)では、男子32%に対して、女子は68%です。
特に繊維工場では、男子12%に対し、女子88%とほぼ1対9の割合を示しています。
化学工業でも女子労働者の比重が32%と高率です。
これはマッチ製造業など零細工業が大多数であったためです。
繊維及びマッチ製造業には、年少労働も多く使用され、15歳未満の労働者は明治18(1885)年には661工場延人員数の13.3%であり、そのうち少女が81.1%におよんでいました。
鉱山労働にも多くの女子労働が使用されていたことは、先述の通りです。