主要先進市場経済国における通貨供給 2
高金利は為替レートや資本フローにかなりの悪影響を与えたばかりではなく、政府の財政赤字を増大させ、特に金利に敏感な部門において投資見通しを弱めました。
また、大規模の対外債務をかかえた国の債務返済負担を増大させ、これらの国の輸入能力を減退させました。
1982年~1983年において、米国の財政政策は拡大的であり、未調整の一般政府財政赤字は変らなかったのですが、景気循環的要因を調整した赤字幅のGNP比は、82年に比し、83年には1%程度上昇しています。
現在の傾向と政策に基づくと、米国の連邦財政赤字は、構造的赤字の増大のため、当分の間、年間2000億ドル程度に達すると予測されています。
事実、1975年景気停滞時における政策スタンスとは大きく異なり、ほとんどの欧州諸国は、景気停滞のただ中にあっても、増税などにより、構造的赤字の削減に努めました。
この財政政策は、中期的には、民間投資を増加させるでしょうが、深刻な景気停帯の中において、貿易を通じて密接な関係を有する各国が実施する財政緊縮政策は、景気停滞を悪化させるともいえるでしょう。